松田優作物語

レビュー作品:『松田優作物語 ふりかえればアイツがいた!』

伝説の俳優松田優作さんの波乱万丈な人生をテーマにしたノンフィクション漫画。ファンの方は既に読んでいると思うが、ファンの方でなくとも、今でも楽しめる名作です。詳細レビューをご確認ください。

レビューしてくれた方

ペンネーム:andercoolさん

レビュー作品詳細

・作者:TEXT 宮崎 克 ART 高岩ヨシヒロ
・出版社:秋田書店/ヤングチャンピオン
・発売巻数:0−6巻(完結)

 

マンガのストーリー展開のサマリー&感想

あの名優でもあり個性的な俳優でもある松田優作さんの俳優人生を細かく、デビューから最後の出演となったテレビドラマまで描いているノンフィクション作品。
 
私が松田優作さんのことを知ったのは私の兄貴が好きだったからです。
それからテレビの探偵物語を見て、非常に深い衝撃を受けたのを覚えています。
それからしばらくしてこの漫画のことを知り、いざ読み始めてみるとこんな出来事あったんだとか、この映画はこうして作られていったとか、すごく興味深くそして深いところまで描かれていてすごく感動したのを覚えています。
 
「太陽にほえろ」で衝撃的なデビューを果たしたかに見える優作さんかもしれませんが、そこにたどり着くまで劇団などで味気ない稽古にうんざりとしている優作さんが描かれていたり、どういう人が松田優作という存在を見出したかなどファンにはたまらない内容になっています。
 
ドラマの探偵物語や映画の薬師丸ひろ子との現場のやり取りなどはファンでなくても引き込まれる内容になっています。
映画の最後の印象的な空港でのキスシーンはどのように生まれたのかというところは、製作現場の方々の葛藤などがあり、最後は俳優たちの現場の自然な流れに任せたそうです。
あの名シーンのキスに繋がっていってのは、いい現場があったからなんだなと思います。
 
テレビの探偵物語は当初全く違う設定で、渋い探偵物から180度変わった背景には優作さんの独断であのようなコミカルかつカッコよい工藤という存在に仕立て上げたというのは結果的に大正解になりましたし、あのようなまるで漫画の世界から飛び出してきたキャラクター達が生き生きと演技しているところに優作さんが空気を変えたという話は凄かったです。
 
最後の映画になるハリウッド作品のブラックレインは、病気でもうまともに立てないような状況にも関わらず、あの鬼気迫る演技というのは優作さんの意地だったのかなという感じもしましたし、よく取材して描けていたなと思いました。

このマンガのおすすめポイント

松田優作という俳優の凄さを実感できる作品でもあり、俳優という世界の現場がどういうものなのかどのように映画が製作されているのかがよくわかる作品です。
また優作さんの人としての部分も垣間見えていて、その部分も読んでいて面白いと感じたので。
一人の人間の人生が描かれているなと感じる大人な作品。

このマンガの気になる点

ギャグ漫画みたいなのではないのでそういうのを求めている方には違うかなと思います。