きみにしか聞こえない

レビュー作品:『きみにしか聞こえない 』

2001年に乙一作で刊行されたライトノベルを原作に月刊少年エース(角川書店)に清原紘 作で連載されたラブミステリー漫画。2007年には映画化もされたのでご存知の方も多いのではないでしょうか。女子高生の相原リョウが頭の中で作り出した空想の携帯電話に、着信が!?その相手は、リョウと同じく心にさみしさを持つ野崎シンヤからだった。詳細レビューをご確認ください。

レビューしてくれた方

ペンネーム:FT1990Nさん

レビュー作品詳細

・作者:原作 乙一 漫画 清原紘
・出版社:角川書店/カドカワコミックス・エース
・発売巻数:1 (完結済)

 

マンガのストーリー展開のサマリー&感想

繊細で臆病で傷つきやすく、人と話すのが苦手で、その性格のせいで友達がいない女子高生【相原リョウ】。

【リョウ】は電話で話す友達がいないので、携帯電話を持っていません。でも実は、自分も携帯を持って学校の同級生とつながっていたいと願っています。そしてリョウは頭の中で理想の携帯を想像して遊ぶようになりました。

ある日その携帯から着メロが鳴り、思い切って通話ボタンを押す想像をしました。すると頭の中に誰かの声が響きました。心の中で携帯に話しかけるとその相手と会話をすることができました。

きみにしか聞こえない2

野崎シンヤ】と名乗るその相手は、自分は高校2年生で、携帯電話を想像して適当な番号を押してみたらなぜかここへ電話がつながったといいました。【リョウ】は横浜に、シンヤは北海道に住んでいて、この架空の電話回線には時差があり、リョウがシンヤに電話するときにはいつも1時間前のシンヤに繋がることも分かりました。

リアルな世界では人と話すのが苦手な【リョウ】でしたが、心の中で【シンヤ】と会話するときには自由に話すことができました。

ある日【シンヤ】が【リョウ】にラジカセを修理した話をしたところ、【リョウ】はそのラジカセを譲ってほしいと頼みました。そこで【シンヤ】がラジカセを横浜へ持ってくることになりました。

待ち合わせのためにバス停にいた【リョウ】に向かって暴走した自動車が突っ込んでくるという事故が発生します。
この時誰かが【リョウ】を突き飛ばしてくれたおかげで【リョウ】は助かりましたが、助けてくれた人は【リョウ】の身代わりにはねられて亡くなりました。

その助けてくれた人がラジカセを持っていたことから、【リョウ】はその人が【シンヤ】であると確信します。【リョウ】は架空の携帯から1時間前の【シンヤ】に連絡し、会いたくないと嘘をついてシンヤを帰らせようとしますが、【シンヤ】は【リョウ】の嘘を見抜いて何があったか聞き出し、【リョウ】を助けるために飛行機に乗って横浜に向かいます。

思いを寄せていた相手が亡くなってしまうという結末で終わるわけですが、その後の【リョウ】が強い大人に成長していたことが意外な形で判明する、死に際に【シンヤ】が言い残した「君と出会えたから僕らはもう一人じゃない」という言葉など、悲しい中にも随所に救いがちりばめられている物語です。

繊細さゆえに孤独に耐えねばならない人には楽しめる物語ではないでしょうか。

 

このマンガのおすすめポイント

孤独だった【リョウ】が【シンヤ】との会話を通じて変わっていく過程がみどころです。
物語の終盤で、実は【シンヤ】も【リョウ】と同じように孤独だったことが明らかになります。

マンガの絵柄は今風で、【リョウ】、【シンヤ】ともに整った容姿に描かれています。大人になった【リョウ】は髪形が黒髪ロングに変わり、優しいお姉さん的な雰囲気です。

 

このマンガの気になる点

無し