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甘い幸せをくれる世界へお誘い

 2食目の今月は、「スイーツ」がテーマの作品を揃えました。

 今月はこのようなラインナップです!

~甘党男子に捧ぐ、別腹スイーツマンガ3選~
・『アントルメティエ』(原作:早川光、作画:きたがわ翔・集英社)
・『あんどーなつ 江戸和菓子職人物語』(原作:西ゆうじ、作画:テリー山本・小学館)
・『わさんぼん』(佐藤両々・芳文社)

「甘党男子」としていますが、普段はスイーツを食べない男性はもちろん女性にもお薦めできる作品を集めました。

『アントルメティエ』(原作:早川光、作画:きたがわ翔・集英社)
 スイーツと言われてまず思い起こすのは洋菓子でしょうか。フランス語で菓子職人は「パティシエ」。本作中ではタイトルの「アントルメティエ」を、パティシエの中でも生菓子担当と紹介しています。アイスなどの冷菓職人はグラシエ、焼き菓子職人はフーニエ…などの説明もあり、うんちく好きにお薦めです。
 登場するスイーツは、洋梨や柿をバターで焼くなどの新しい技術から、思い出の味を再現するために古い品種のイチゴやリンゴを探して作るものまで、幅広く扱っています。主人公は食べた物の味を再現できる上、カウンターで客の好みに合わせたスイーツを作る場面では、果物の食べごろを香りで判断できるという特技を生かし、独学ながらもトップパティシエと渡り合います。

『あんどーなつ 江戸和菓子職人物語』(原作:西ゆうじ、作画:テリー山本・小学館)
 和菓子が好きな方はこちら。主人公は安藤奈津(あんどう・なつ)。パティシエを目指していたところ浅草の和菓子職人と出会い、「アンドーナツは洋菓子か和菓子か?」「あんこを使うから和菓子に決まってる」という職人の掛け合いから始まります。葛粉や穀粉といった材料生産現場から茶道の心得、最中の語源など、和菓子を通じた和の心を感じられる作品で、目においしい和菓子と一緒に、骨太の人情噺を堪能できるのが魅力です。洋菓子の経験を生かして食用バラの塩漬けとジャムを使ったまんじゅう「朧世(ろうぜ)」のようなオリジナル菓子も登場し、和菓子の懐の広さも知ることができます。
 物語は西ゆうじ氏が2013年2月に亡くなられ、作者の遺志により20巻で未完のまま終了。今後をとても楽しみにしていただけに、非常に残念です。

『わさんぼん』(佐藤両々・芳文社)
 茶道と共に発展した和菓子。本場の京都をモデルにした古都で繰り広げられるドタバタ4コマギャグマンガで、気楽に味わいたい方にお勧めです。物語は、主人公が子どもの頃食べた絶品の葬式饅頭のあんこに惚れ、饅頭を作った和菓子屋に修業に入ると、そこには美人の娘さんが…というもの。和菓子と同等の情熱で娘さんにアプローチを続けますが、古都の女性ならではの物腰ではぐらかされ続けます。
 菓子の作り方や味の表現よりも、デザインに力を置いている作品。連載時の扉絵に当たるイラストが4コマ11本ごとに挿入されていて、主要キャラクターが和菓子を持って登場します。手にしているのは七夕の短冊を模った「願いごと」や、イチョウの葉がモチーフの「黄昏の小路」など、物語の季節に合わせた実在の和菓子。どんな味か想像するだけでも楽しくなります。

お気に召す作品はございましたでしょうか。
またのご来店を心よりお待ち申し上げております。

[執筆=旨井旬一(マンガナイト)]

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