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古き英国文化あふれる原画に衣装モデル、未公開作品など広がる「黒執事ワールド」

 黒一色の回廊に点々と飾られた『黒執事』の生原画たち。シックな雰囲気の中で原画を1点1点見ていくと、執事服や食器、装飾家具、探偵服、サーカス道具など、マンガ家・枢(とぼそ)やなが緻密に描いてきた小道具の数々に心がおどる。読者を19世紀末の英国へ誘う同作品の世界観がより広がったようだ。

 枢やなのデビュー10周年を記念して「黒執事原画展~枢やなの世界~」が1月15日(水)から西武池袋本店別館2階=西武ギャラリー(東京・池袋)で始まった。枢やな初の原画展で、ギャラリーには肉筆画200点以上、デジタル導入後の作品が100点以上、未公開の資料・原画などが展示されている。枢の活動10年分の水面下へ一挙に飛び込める。

入り口には18日から公開さらる実写映画スタッフからの花が。セバスチャン役を務める主演・水嶋ヒロの名前もあった

入り口には18日から公開さらる実写映画スタッフからの花が。セバスチャン役を務める主演・水嶋ヒロの名前もあった

 『黒執事』は19世紀末のイギリスを舞台に、万能の執事・セバスチャン・ミカエリスと、架空の名門貴族・ファントムハイヴ伯爵家の年若き主人・シエル・ファントムハイヴとの主従関係を描いた物語だ。シエルが裏家業としてさまざまな事件や謎を解いていく中で、当時の上流階級の暮らしにある装飾美術や大衆文化のアイテムが丁寧に描かれ、作品の魅力の1つとなっている。

単行本の表紙イラスト

単行本の表紙イラスト


 こうした枢が作り出す英国世界を、本展ではいろんな角度で堪能できるのが嬉しい。  展示中の原画は、単行本の表紙イラストや扉絵のほか、連載誌「月刊Gファンタジー」(スクウェア・エニックス刊)での掲載イラスト、アニメ・舞台化の際の特別描き下ろしイラストなど、作者の幅広い活動を網羅している。原画から原画へと移るたび、シエルはシルクハット&マント姿やサーカスの仮装、シャーロックホームズ風の探偵服、舞踏会用のドレスなどさまざまな衣装に変身。どの装飾も細かく、生原稿から作者の小道具愛が伝わってくる。

作品原稿。第一話の原稿で、目をつぶったシエルのまつげの長さを修正をしたようなホワイト跡が見られるなど、作者のこだわりや息づかいが感じられる

作品原稿。第一話の原稿で、目をつぶったシエルのまつげの長さを修正をしたようなホワイト跡が見られるなど、作者のこだわりや息づかいが感じられる


単行本派に喜ばしい「月刊Gファンタジー」掲載イラスト

単行本派に喜ばしい「月刊Gファンタジー」掲載イラスト


「月刊Gファンタジー」掲載イラスト

「月刊Gファンタジー」掲載イラスト


「月刊Gファンタジー」2013年度9・10月号のポスター付録だった、入浴中のシエルの髪をセバスチャンが洗うイラスト。カラー前の下絵も違った楽しみが。ちなみにグッズコーナーではこちらのポストカードも販売中

「月刊Gファンタジー」2013年度9・10月号のポスター付録だった、入浴中のシエルの髪をセバスチャンが洗うイラスト。カラー前の下絵も違った楽しみが。ちなみにグッズコーナーではこちらのポストカードも販売中


舞台の来場客へ限定プレゼントされたイラストの原画。舞台のオリジナルストーリーに出てくるオペラへ、来場客を招待するコンセプトで描かれた

舞台の来場客へ限定プレゼントされたイラストの原画。舞台のオリジナルストーリーに出てくるオペラへ、来場客を招待するコンセプトで描かれた


 ほかにも、物語でシエルが女装したときのドレスを再現した衣装「駒鳥ドレス」や、舞台で使用された貴族服・執事服など、作中から飛び出したような服飾を展示。さらにレイピアやクリケット道具といった枢が所有する参考資料も公開されており、同作の華やかな装飾美術を立体的に観察できる。

=>展示された衣装へ

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