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マンガを読むケルサンさん

ケルサン ドルジイさんのプロフィール

1975年5月チベットアムド(現在青海省貴徳県東溝郷上蘭角村)生まれ1994年9月青海省民族大学入学し1998年卒業後亡命後インドに亡命する。インドでは英語を学び、2002年チベット寺院からの要請で、インドのお寺でチベット文化の講師を務めつつ、チベット密教を学んだ。
現在は日本で生活しながら、京都大学の先生たちと共同研究、講演と執筆に励んでいる。

蟲師:漆原友紀

圧倒的な世界観に引きこまれます!

ケルサンさんのコメント



まんが大国日本に暮らして・・・


日本は、漫画の大国であることを前から聞いたことがあります。丁度五年前、実際に、日本に足を踏み込んでから、書店やコンビニなどで、漫画の本を目にかかりました。

その色鮮やか絵本の魅力に負けて思わず足を戸惑って、立ち読みしたことが多々あります。元々、読書が好きな自分にとって、絵と本の混ぜ合わせした漫画の鑑賞が一つの新しい感覚でした。
何故かと言うと、僕は、絵が情的な芸術品であって、そこに自然と人間、生き物たちと親しくなる感情が生まれるものであると思い、本が理性的なものであって、そこに、自然の状況、生き物と人間の生き方などの真理が教えるものであると先入的な考え方があったからであります。
だから、好きな本の隣で並んだ漫画でも、たまには日本語の勉強にも役立つかなと思いながら、読んだことがありますが、嵌ったことはありませんでした。(時間の無駄だと誤りの考えもあったからかもしれません。)


はじめての漫画・・・「蟲師」との出会い


でも、ついこの間、蟲師という本と出合いました。この漫画をはじめて視た時、本の形としており、近づき易い感覚もあって、早速読みました。その巧い絵の描き方、豊な表現、神秘的な内容によって僕を思わずに引きつけ、夢を見るような世界と出会いました。

この漫画の中で言われる「蟲」とは、本の始めに書いた通り、普通の虫と違って、ものにしがみついて、憑依させるものであります。幽霊というものと似ているかもしれませんが、「蟲」は、自然のものにも現れます。その「蟲」を屠る事をやりながらも、「蟲」との共存も期する人物はギンコと言います。ギンコは、この漫画の主人公であり、他の登場人物と異なって、洋装をしています。彼は、冷静で、正義感が強い性格であっても、子供と若者など他人に対して気さくな方でもあります。


著者のインスピレーション世界に圧倒・・・


『蟲師』は、ギンコが「蟲」により引き起こされる様々な謎を解き明かしていく物語であり、基本的に、一話完結で物語が構成されています。一つの話の中でも、完成した物語があり、感動を与える内容を著者の巧みな芸術手法で、豊な感情を一人一人の顔で現したのもこの作品の成功の秘密であるかもしれません。

この漫画の一話一話を読み終わって、もう一度振り返ってみると、物語の中の一人一人の性格と動機、一つ一つの事件の結末を蘇って頭の中で動画のようにはっきりと浮かべます。

それは、決してこの漫画を読まずに想像出来るものではなくて、ただ、著者が新たな一つの世界を作った『蟲師』の世界だけから体感出来るものだと思います。

言い換えれば、著者が蟲、蟲師、ワタリ、妖質、ヌシ、蟲の宴、光酒、蟲煙草、ウロ繭、狩房文庫、ナガレモノなどの架空と境地を作った中で、読者にインスピレーシュンを受けるような漫画でもあります。

僕は、この漫画を読んだのが、日本漫画の世界に、はじめて本気で取り込んだと言えるかもしれません。この作品の魅力に快感を受け、気持ちを癒され、また、自分の感触に刺激を受けるような漫画を望ましくなりました。

(※リアルな感想として、編集部では修正・加筆等は敢えて加えておりません。)

編集部コメント

ケルサンさんの経歴に驚愕!日本では非日常的な「亡命」の文字に驚きました!!世界は広くて、日本では想像も出来ないような体験をしている人がいるんだね・・・。日本の漫画を読んで癒されたと書かれてあって、なんとなくホッとしてしまいました。

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