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ゲームと一緒に育ってきた背景にはアニメがあったんだということを描きたかった

――いざプロジェクトが始まってみると、お2人とも一瞬で目標金額を達成されましたが、そのときの心境はいかがでしたか?

雑君:本当に蓋を開けてみるまでかなり諦めムードが自分の中にもあったので…驚きましたね。

ゾルゲ:いやあ正直、ちょっとホロリときました。私が色々お騒がせな人間なもんだから、結構あっちこっちでボコボコにされてきて…まあこれも自業自得なんですが。 でも、まさか皆がちゃんと俺のことをどっかで見ててくれて、あっ俺にこうやって支援してくれる人いるんだって本当嬉しくて。あれは編集さんと一生懸命話をして企画を通す苦労ということとはまた別のね、あっ俺の漫画読んでくれてるんだっていうのが初めてリアルにわかってもの凄く嬉しかった。

――プロジェクトがスタートしてみて、ユーザーからはどんな反響はでしたか?意外にこれを求められてたんだなとか初めてそれで気づいたことなどは?

雑君:うーん、こっちが元々続きを描いてない漫画を世の中に出しておいて、続き描きますよ、どうですか?みたいな感じでしたので、ユーザーとしてもふざけんなよ、描けよって、そういう感じだったと思うんですけどね。

ゾルゲ:まあ、正直私の場合は「あいつ生きてたのか、これでまぁ香典の代わりに」みたいな感じではないでしょうか(笑)。 だからね、もう「本当にありがとう、これは命金だと思って頑張るよっ!」みたいな感じですね。でも本当にね、ユーザの反応も生きてましたか!とかそういう話が多かったので。

雑君:俺もしょっちゅうですけどね、あいつ生きてたか、とか…。

ゾルゲ:いやぁそんなことない。やっぱり私はゲームが好きだっていうのもあるんですけど、描いてる作品がゲームというものにおんぶに抱っこのそういう漫画なんですよ。だからゲームが好きな人はPCエンジンの漫画は私のじゃなくても読みたいだろうけど、でも雑君先生は雑君先生の世界観やキャラクターのファンなので。

――でも私は、「8bit年代記」ではゲームの話も面白かったのですが、高校時代のアニメ制作の話が一番感動しました。個人的な感想で恐縮ですが…。

ゾルゲ:(アニメ制作は)自分でも二度とやりたくないですねえ。

――なのでゾルゲ先生の作家性へのファンも多いと思いますよ?

ゾルゲ:うーん…。おしゃべりついでにお話しすると、これ全く余談ですよ?昔のゲーム製作者ってね、アニメからの影響をあまり語らない部分があったと思うんです。それはアニメという巨大なムーブメントが当時まず最初にあって、それを見て「こんなことやりたいな、でも今からじゃ難しいし…」って思った人が結構ゲームに流れ込んでいたから。 今じゃゲームのクリエイティブな部分しか語られないんだけども、もう初期のゲームなんか根っこの部分が大抵アニメのパクリだよね。それをカッコ悪く思うんだか、皆見なかったことにしていた。でも、(アニメーターとして挫折した若者が)「ここから俺たちはどうしようか?」っていうところからゲームが生まれたっていう事実が無視されちゃってるので、僕らがゲームと一緒に育ってきた年代はこういったアニメの時代としてまずあったんだっていう話をいっぺんちゃんとやりたいなーって思って描いたのが「8bit年代記」なんです。

――ゾルゲ先生もその中の1人だったということが描かれていますね。僕は全くその時代を知らないのですが、すごくイメージできます。

ゲーム黎明期の様子が克明に描かれた「8bit年代記」

ゲーム黎明期の様子が克明に描かれた「8bit年代記」

本当にいい着地をしたいなというとこに尽きますね。

さて、ファンディングを達成したことで、文字通り「読者のために」描くという仕事をお二人とも抱えられる訳なんですが、それについてプレッシャーはありますか?

雑君:もう冷や汗をかくというか、毎日血の気が引く思いしてます、そのこと考えると。もちろん物語の構想は当然あるんですけど、やっぱり自分ってのは、締め切りが決まっていて、目の前ではハッパをかける編集者がいてっていう、そういう環境でようやく毎月毎月を仕上げてきてたっていう人間なんで、まぁー編集がいない作業っていうのはなかなか…。まぁ同人誌とかではやってることなんですけど、中身も割とその手間のかかる漫画なんで本当にどうなることかって感じですね。

――同人誌とは違ったものがありますか?

雑君:っていうか、同人誌でそんなにページ数を描いたことがなくて、それすらも結構なギリギリになったりとかしてるんでね。

ゾルゲ:私でいうと実は結構体調壊してまして(笑)。あのもうね、「PCエンジンがカラーで見られるからお金を払おう!」とかいう人がいて、そんな人に向かってPCエンジンの漫画描くってハードル高けえな!っていう(笑)。正直、私も構想とかは温めてたのであるんですよ。でもこれ俺が描くのか?って。いつ描くんだ?あ、今か!っていう(笑)。かなりね、胃が痛い。できればこのまま途中で車に引かれたりして(笑)って思ってるくらいプレッシャーです。

――そんなプレッシャーの状況下でお聞きすることが憚れるのですが(笑)、改めて作品執筆への意気込みをお願いします。

ゾルゲ:本当にね、私の場合は漫画の続きをというよりも、あいつまだやってたか生きてたかってのが凄くデカいと思うんですよ。だから本当にご祝儀であり香典ですね。なんかそれにちゃんと報いたいってのが凄くデカいですし、それに尽きます。

雑君:私はずっと描いてた主人公をはじめとするキャラクターたちをきちんと動かして、ちゃんと問題も解決する形にさせてやりたかったっていう思いがあったので、今回このような機会をもらえたことが嬉しいなと。だから今もそのストーリーに向き合って描いてるところなんですけど、本当にいい着地をしたいなというとこに尽きますね。もちろん今後のクラウドファンディングの発展を願えば願うほどに自分が失敗できないっていうこともありますが(笑)。

ゾルゲ:成功してるじゃん(笑)。

雑君:違う違う、これから作品を描き上げて気持ちよく終わらせるっていうことへのプレッシャーがどんどん強まってるってことですよ。

「そして船が行く」の続編ネームの一部!

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40000円の支援コースではなんと雑君保プ先生が似顔絵アイコンを描いてくれる。

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※雑君保プによる「『そして船は行く』続編「THE LAST VOYAGE編」描き下ろしプロジェクト」は1月26日(月)23:59:59まで支援を受け付けています!
ご支援はこちらから!→クラウドファンディングページへ

※ゾルゲ先生による「8bit年代記」続編プロジェクトは終了しています。

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