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”マンガ大賞”受賞は羽海野チカさん「3月のライオン」

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2014年、5月30日。築地・浜離宮朝日ホールにて朝日新聞社主催「第18回手塚治虫文化賞」贈呈式・記念イベントが開催されました。

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1997年に創設以来18回目を迎える本賞、栄えある”マンガ大賞”を受賞したのは羽海野チカさん「3月のライオン」、”新生賞”に今日マチ子さん「みつあみの神様」「アノネ、」、”短編賞”に施川ユウキさん「鬱ごはん」「オンノジ」等、マンガ文化の発展に寄与した個人や団体等に贈られる”特別賞”に「まんが道」「愛・・・しりそめし頃に・・・」等の藤子不二雄Ⓐさん、特別企画”読者賞”に小山宙哉さん「宇宙兄弟」の5作品が選出されました。

各作家の受賞を祝う花々が贈呈式会場を彩る中、関係者に加え抽選で当選した150名の一般募集の人々が来場し共に作品受賞を祝福しました。

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『3月のライオン』  (羽海野チカ、白泉社)

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(左)『愛…しりそめし頃に…』  藤子不二雄A 、小学館) / (右)『みつあみの神様』  (今日マチ子、集英社)

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(左)『オンノジ』(施川ユウキ、秋田書店) / (右)『宇宙兄弟』(小山宙哉、講談社)

朝日新聞社専務取締役東京本社代表・飯田真也氏の主催者挨拶が行われ、続いて手塚治虫氏の御子息・手塚眞氏から受賞者に向けて祝辞が贈られました。選考委員を務めたヤマダトモコ氏から本賞受賞作品の選考経過が報告され、今回3度目のノミネートである「3月のライオン」が念願の”マンガ大賞”を受賞した経緯について語られました。

”マンガ大賞”には鉄腕アトムのシルエットをかたどったブロンズ像と副賞200万円。”新生賞””短編賞””特別賞”にはブロンズ像と副賞100万円、読者賞には記念の盾と副賞10万円がそれぞれ贈呈されました。
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記念の盾を受け取る小山宙哉さん

贈呈式でブロンズ像を受け取った羽海野さんは「本当に本当に胸がいっぱいです。」と受賞の喜びを涙ながらに言葉にしました。「初めて買った漫画が手塚先生の描かれたリボンの騎士でした。(中略)真っ黒になるまで絵を真似て描きそのまま、描いて描いて描き続けてここまで来てしまいました。」と手塚作品への思い入れを語ってくれました。
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贈呈式終了後には記念イベントとして今回の”特別賞”を受賞された藤子不二雄Ⓐさんと本賞選考委員の永井豪さんとの”特別賞記念対談”として行われました。

永井「『まんが道』や 『愛・・・しりそめし頃に・・・』などで僕達が憧れた先生達が生き生きと活躍されている所を見て本当に嬉しく思います。」 藤子「80代になって手塚先生の名前を冠した特別賞をいただけるなんて晴天の霹靂でした。有難うございました。」
普段から連れ立ってゴルフに行く程中の良いという間柄の両巨匠の対談は含蓄と時に笑いを挟みながら会場を魅了しました。
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さらにその後マンガ大賞記念対談として羽海野チカさんと『テルマエ・ロマエ』で第14回手塚治虫文化賞短編賞を受賞したヤマザキマリさんとのトークイベントが行われました。
普段からの友人関係にあるという羽海野さんとヤマザキさん、静かな佇まいの羽海野さんと快活なヤマザキさんは対照的にみえましたが対談の中で 羽海野「本人の人間性が投影されている作品は面白いですよね。」
という話題も出て、『3月のライオン』のマンガ大賞受賞はまさに羽海野さんの漫画家としての集大成を評価されて受賞に至ったように思えました。 現在、手塚治虫文化賞公式HPには羽海野さん書き下ろしのイラストも掲載。
是非こちらもチェックされて下さい。

2014年度はどんな漫画作品が授賞式壇上に登るのか、残り下半期のタイトルも含めて楽しみに待ちたいと思います。
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■一次選考結果(4位まで)

①『3月のライオン』  (羽海野チカ、白泉社)=11点(あさの5、ヤマダ4、永井2)
②『銀の匙Silver Spoon』   (荒川弘 、小学館)=10点(あさの4、永井4、竹宮2)
③『羊の木』  (原作 山上たつひこ 作画 いがらしみきお、講談社)=6点(中条3、中野3)
④『I 【アイ】』  (いがらしみきお、小学館)=5点(ベルント5)
④『愛…しりそめし頃に…』  藤子不二雄A 、小学館)=5点(永井5)
④『失恋ショコラティエ』  (水城せとな、小学館)=5点(ヤマダ5)
④『進撃の巨人』  (諫山創、講談社)=5点(竹宮5)
④『どうぶつの国』 (雷句誠、講談社)5点(中野5)
④『町でうわさの天狗の子』  (岩本ナオ、小学館)=5点(ブルボン5)
④『みつあみの神様』  (今日マチ子、集英社)=5点(中条5)

■選考委員=敬称略、50音順
あさのあつこ 作家
竹宮惠子(たけみや・けいこ) マンガ家・京都精華大学マンガ学部教授
中条省平(ちゅうじょう・しょうへい) 学習院大学文学部教授
永井豪(ながい・ごう) マンガ家
中野晴行(なかの・はるゆき) マンガ編集者
ブルボン小林(ぶるぼん・こばやし) コラムニスト
ジャクリーヌ・ベルント 京都精華大学マンガ学部教授
ヤマダトモコ マンガ研究者
朝日新聞社編集担当
朝日新聞東京本社文化くらし報道部長

■手塚治虫文化賞公式HP
http://www.asahi.com/shimbun/award/tezuka/

(執筆/木瀬谷カチエ)

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