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漫画家・井上雄彦と建築家・ガウディ/ 時空を超えたコラボレーション

井上雄彦 ≪トネット≫ 2013年 ©I.T.Planning

井上雄彦 ≪トネット≫ 2013年 ©I.T.Planning

アントニ・ガウディ ≪大学講堂:横断面≫ 1877年10月22日 ©CàtedraGaudí

アントニ・ガウディ ≪大学講堂:横断面≫ 1877年10月22日 ©CàtedraGaudí

7月12日(土) – 9月7日(日) 森アーツセンターギャラリーにて「特別展 ガウディ×井上雄彦 - シンクロする創造の源泉 –」が開催される。

本展示会は「2013‐2014日本スペイン交流400周年」を記念する特別文化事業。
「SLAM DUNK」や「バガボンド」などを描いた漫画家・井上雄彦さんとスペインの建築家・ガウディという2人のアーティストによる、時空を超えたコラボレーションだ。 これまで井上さんはマンガ漫画製作以外でも、個展『井上雄彦 最後のマンガ展』や、東京都現代美術館のエントランスに描き下ろした巨大壁画、奈良県東大寺に描いた親鸞の屏風絵など、漫画家以外の表現にも活動の幅を広げて来た。

≪サグラダ・ファミリア聖堂模型≫ 制作:サグラダ・ファミリア聖堂模型室 ©Junta Constructora del Templo de la Sagrada. All rights reserved.

≪サグラダ・ファミリア聖堂模型≫ 制作:サグラダ・ファミリア聖堂模型室
©Junta Constructora del Templo de la Sagrada. All rights reserved.

スペインの都市バルセロナを中心に活動した建築家アントニ・ガウディ。
1882年の着工以来今もなお造り続けられているサグラダ・ファミリア、グエル公園、カサ・ミラ、カサ・バトリョなど、ユネスコ世界遺産にも登録される数々の独創的な作品を遺した希代の建築家だ。
サグラダ・ファミリアは着工からすでに132年が経過し今なお未完成のバシリカ、ガウディの没後100年となる2026年に完成予定と言われている。
アントニ・ガウディ ≪モンセラー(ムンサラー)修道院付属聖堂、頭部側立面図≫  1876年作原画の複製 ©Abadia de Montserrat

アントニ・ガウディ ≪モンセラー(ムンサラー)修道院付属聖堂、頭部側立面図≫ 
1876年作原画の複製 ©Abadia de Montserrat

今回の展覧会のために、井上雄彦さんは2度、バルセロナに渡航し、1ヶ月間、目の前にサグラダ・ファミリアが見えるアパートに暮らし、ガウディ建築やガウディ縁の地をご自身で訪ねて回ったという。
アトリエは同じくガウディ作のカサ・ミラ内に設けられ制作活動が行わた。

スペインからの帰国後、井上さんは福井県上山製紙所にて高さ3.3m、幅10.7mの「平成長尺大紙」といわれる手漉き和紙の制作に参加。
作業終了後、「これで描くのは今は考えたくないけど」と井上さんが洩らすほどの巨大な大きさの和紙が完成した。

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photo: 鈴木愛子

展覧会は3章で構成され、第1章ではガウディの子供時代とバルセロナでの学生期、卒業後まだ建築家として無名の頃のガウディを、関連資料でたどるとともに、その世界観を井上さんが描き表現する。
リュイス・ブネット・ガリー ≪カサ・バトリョ(カザ・バッリョー)横断面図≫  1958年 ©CàtedraGaudí

リュイス・ブネット・ガリー ≪カサ・バトリョ(カザ・バッリョー)横断面図≫ 
1958年 ©CàtedraGaudí

第2章では当時の建築界で名を馳せるようになった黄金期のガウディが建てた珠玉の代表作を図面やスケッチ、写真、模型、そして家具やデザイン・パーツなど多様な作品により紹介・また、そこには井上さんが創る異なる世界が広がる。
カザス・イ・バルデス工房(アントニ・ガウディのデザインによる)  ≪カルベー氏執務室肘掛椅子≫1899年 ©GasullFotografia

カザス・イ・バルデス工房(アントニ・ガウディのデザインによる)
 ≪カルベー氏執務室肘掛椅子≫1899年 ©GasullFotografia

第3章ではガウディのこれまでのキャリアと人生の結晶ともいえるサグラダ・ファミリアに焦点をしぼり、その建築の歴史と発展を関連資料でたどる。ここでは、井上雄彦が建築家から受けたインスピレーションをその独特の感性により解釈し、ガウディの宇宙観を表現する。
ジュアン・マタマラ ≪サグラダ・ファミリア聖堂内観≫ 1949年 ©CàtedraGaudí

ジュアン・マタマラ ≪サグラダ・ファミリア聖堂内観≫ 1949年 ©CàtedraGaudí

今回、井上さんが出品する作品約40点は、世界最大級の手漉き和紙に描かれる墨絵を含め、本展覧会のために描き下ろされるもの。
建築家・ガウディと漫画家・井上雄彦-異なるジャンルで日西を代表する二人のアーティストによる時空を超えたコラボレーション。
ふたつの側面から、ガウディのインスピレーション、そして創造の種を探ることで起こる化学反応がどんな形で表現されるのか。


「(ガウディは)決して聖人ではないんだという部分を、今回展覧会になんとか表現出来たら良いと思いますね。」
と語る井上さん・否応なく展覧会への期待が高まる。

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5月17日(土)から「特別展 ガウディ×井上雄彦」の観覧券と、1500年の歴史をもつ越前和紙でつくった「ガウディ×井上雄彦 オリジナル越前和紙ブックカバー」の会場引換券がついた特別セット券が発売。
枚数限定の発売でチケットの残りあと僅か、是非早めにチェックしたい。

また東京・森アーツセンターギャラリーの展示後に全国4都市での巡回展も予定。
こちらも是非お見逃しなく。

アントニ・ガウディ photo: Audouard& C.ª, Barcelona  © Institut Municipal de Museus de Reus

アントニ・ガウディ
photo: Audouard& C.ª, Barcelona
© Institut Municipal de Museus de Reus

井上雄彦  ©I.T.Planning、日経BP社(写真:川口忠信)

井上雄彦 
©I.T.Planning、日経BP社(写真:川口忠信)


【開催情報】

『特別展 ガウディ×井上雄彦 -シンクロする創造の源泉-』
  Takehiko Inoue Interprets Gaudi’s Universe

会期:2014年7月12日(土)~9月7日(日)※会期中無休

開館時間:午前10時~午後8時(最終入場午後7時半)

会場:森アーツセンターギャラリー(東京・六本木ヒルズ 森タワー 52F)
〒106-6150 東京都港区六本木6-10-1

交通案内
東京メトロ 日比谷線「六本木駅」1C出口 徒歩0分(コンコースにて直結)
都営地下鉄 大江戸線「六本木駅」3出口 徒歩4分
都営地下鉄 大江戸線「麻布十番駅」7出口 徒歩5分
東京メトロ 南北線「麻布十番駅」4出口 徒歩8分
詳しくは六本木ヒルズへのアクセスをご覧ください。

アクセスマップ http://www.roppongihills.com/facilities/access/

お問合せ 0570-063-050(10:00~20:00)ローソンチケット内

公式HP http://www.gaudinoue.com

【巡回情報】
・金沢
金沢21世紀美術館
2014年 10/4(土)~11/5(水)

・長崎
長崎県美術館
2014年 12/20(土)~2015年 3/8(日)

・神戸
兵庫県立美術館
2015年 3/21(土)~5/24(日)

・仙台
せんだいメディアテーク
2015年 6月3日(水)~7月12日(日)

(執筆/木瀬谷カチエ)

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