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Dreaming Girls  あこがれの少女絵・60年の軌跡 高橋真琴の原画展~夢見る少女たち~

Dreaming Girls  あこがれの少女絵・60年の軌跡 高橋真琴の原画展~夢見る少女たち~

Dreaming Girls  あこがれの少女絵・60年の軌跡 高橋真琴の原画展~夢見る少女たち~

大きな煌めく瞳、レースに彩られたドレス、白い肌…日本の女性なら一度は、童話に登場する「お姫様」にあこがれたことがあるだろう。「ガラスの仮面」の姫川亜弓などマンガのキャラクターとしても定着している表現だ。そんな少女絵の確立に貢献した人のひとりが、少女画家、高橋真琴さん。「Art meets Life」を掲げる西武渋谷店(東京・渋谷)で開催されている原画展「Dreaming Girls  あこがれの少女絵・60年の軌跡 高橋真琴の原画展~夢見る少女たち~」では、その色あせない魅力に触れることができる。

原画展のために描き下ろされたイメージイラスト

原画展のために描き下ろされたイメージイラスト

高橋先生は、大阪で生まれ、中原淳一氏ら戦前の少女小説の挿絵で活躍した叙情画に影響を受けたという。貸本マンガでデビュー。同時に少女雑誌の表紙やカラーページ、カットイラストを描いて当時の少女らの心をつかみ、文房具や雑貨など日用品のイラストデザインに活躍の場を広げた。1990年代から年に2回、新作発表を含む個展を開催しているが、「昔を回顧できる場所がほしかった」(企画者)ことから今回の原画展が企画された。

画業60周年を記念する今回の原画展では、会場中に高橋先生の少女絵があふれている。過去の個展や画集で発表された作品のほか、雑誌の表紙を飾った原画や、カット、イラストを使った文房具そのもの、雑誌の付録などを見ることができる。

日本の女性は、人生のどこかのタイミングで高橋さんのイラストを目にしていることが多く、ファンの世代は幅広い。数多くの作品は、あえて年代順ではなく、「あこがれのお姫様」「少女と花」などテーマ別に並んでいる。たくさんの原画を並べることで「『私はこの世代』と思ってもらう」(担当者)狙いがある。

入ってすぐの「あこがれのお姫様」に並ぶのは、代表的な西洋風ドレスをまとった少女たちの姿。近寄ってよくみると、描かれた時代は、1990年代だったり2000年代だったり。長い画業が伺える。
女性が一度はあこがれる「あこがれのお姫様」

女性が一度はあこがれる「あこがれのお姫様」

描かれた少女をぱっと見て、まず感じるのは華やかな雰囲気。だがたおやかながら意志の強さが目線に表れており、思わず吸い込まれるように近づきたくなる。原画を間近にすると、繊細で手書きとは思えないレースや花の細やかな線にひき付けられるのだ。

手書きとは思えない見事なレースにため息がでる

手書きとは思えない見事なレースにため息がでる

少女と花も好んで描かれたテーマ。花が少女の魅力を引き立てる

少女と花も好んで描かれたテーマ。花が少女の魅力を引き立てる

過去の作品もまったく古びたようには感じられない。「1960年代初期作品」に並ぶ作品に、スカーフや帽子など時代を象徴するファッションが織り込まれていて時代を感じさせる程度だ。


この絵はどのように生み出されているのか。これを解説するために会場では過去のライブペインティングの映像を流している。映像によると、絵の具はほぼ原色のまま使い、すごく薄めて塗り重ねることで立体的な色にしているようだ。黒色はほとんど使わないため、絵全体が煌めく。最後に目に白色できらめきが入ることで「立体感と水気をおびてくる」(企画の担当者)のだ。

画集の表紙にあうように計算しつくされた絵

画集の表紙にあうように計算しつくされた絵

高橋先生の絵では少女を取り巻くドレスなどの小物、花や山などの背景といった細部も丁寧に描かれている。少女画を引き立て、印象的な物語を訴えかけるような1枚絵になっているのだ。ドレス、背景、キャラクターが一体となって、物語を思い起こさせる絵だ。

高橋先生の絵は女性たちの憧れを刺激する

高橋先生の絵は女性たちの憧れを刺激する

少女絵のなかでも私たちを魅了してやまないのは、高橋先生の描くドレスだ。多くの女性の想像力を刺激し、あこがれの対象となってきた。今回の原画展ではその一部が、実際のドレスとして再現されている。


意外だったのは、高橋先生は着物や民族衣装をまとった少女画も良く描かれていること。しかし意志の強そうな目線などは共通している。

西洋風ドレスだけでなく和服や民族衣装も多く描いている

西洋風ドレスだけでなく和服や民族衣装も多く描いている

童話の挿絵として目にしたことがある人もいるのではないだろうか

童話の挿絵として目にしたことがある人もいるのではないだろうか


どの絵も「こうなりたい」「昔憧れた」という感情を見る人に思い起こさせる。「こうなりたい」という憧れや空想することは、現実の行動を後押しすることがある。それを引き出すアートの力を確かに感じる原画展だ。

会場内のグッズ売り場にもオリジナル商品が多く並ぶ

会場内のグッズ売り場にもオリジナル商品が多く並ぶ


【原画展概要】
「Dreaming Girls  あこがれの少女絵・60年の軌跡 高橋真琴の原画展~夢見る少女たち~」
開催期間 2014年4月1日(火)~14日(月)
開催場所 西武渋谷店 A館7階
開場時間 午前10時~午後9時
※入場は会場の30分前まで、最終日は午後6時閉場
入場料 500円※高校生以下は無料
URL https://www2.seibu.jp/wsc/020/N000064522/0/info_d

[執筆=bookish(マンガナイト)]

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